Wi-Fiが届かない５つの原因と対処法を徹底解説！設定の見直し、ルーター・中継機・メッシュWi-Fi・PLCアダプターの選び方

「自分の部屋までWi-Fiが届かない」「宅内のWi-Fi環境をもっと快適にしたい」など、戸建住宅でのWi-Fi環境に悩まされている方は少なくありません。

この記事ではWi-Fiが届かない主な原因として以下の５つを取り上げ、その対処法を徹底解説します。

• Wi-Fi設定が適切でない
• 家の間取りに対してルーターの性能が適切でない
• ルーターの設置場所が適切でない
• 距離が離れている・遮蔽物が多いことで電波が届いていない
• お家が鉄骨造・鉄筋コンクリート造である

これらの項目に少しでも心当たりがある方は、この記事で紹介する対象を実践することでWi-Fi環境が快適に改善されるはずです。

Wi-Fiが届かないことで在宅ワークや動画視聴・オンラインゲームなどでストレスを抱えている方は是非ご覧ください。

原因①：Wi-Fi設定が適切でない

Wi-Fiが届かないときにまず確認していただきたいのが設定が適切であるかどうかです。

最近のルーターではデュアルバンドやトライバンドと呼ばれる機能が搭載されているのもが主流になっており、2.4GHz（ギガヘルツ）と5GHz、6GHzの性質の異なる2つ以上の周波数の電波を同時に飛ばすことができるようになっています。

ルーターから離れた部屋で接続する際には2.4GHzの電波に接続してください。

対処法：周波数を2.4GHzに変更する

原因②：家の間取りに対してルーターの性能が適切でない

ご利用中のルーターの性能が、お家の間取りや平米数・階層に対して不十分だと、電波が不安定になりWi-Fiが届かない部屋ができてしまう可能性があります。

特に戸建住宅は部屋を仕切る壁や床・天井などの遮蔽物が多く、より最新で高性能なルーターが求められます。

対処法：家の間取りに合ったルーターに交換する

お家の間取りや平米数・階層に応じたルーターに交換することで電波環境の改善が期待できます。

しかし、どのようにして利用環境に最適なルーターを選べばよいか分からない方も多いのではないでしょうか。

そこで、戸建住宅向けのルーターを選ぶ際の3つのポイントを紹介します。

• 2.4GHzの最大速度が速いものを選ぶ
• Wi-Fi6対応のものを選ぶ
• 可動式アンテナタイプのものを選ぶ
• ビームフォーミング機能搭載のものを選ぶ
• 接続台数に合わせて選ぶ

2.4GHzの最大速度が速いものを選ぶ

2.4GHzの電波は遮蔽物による影響を受けにくく、遠くまで届きやすいのが特徴です。

2.4GHzの最大速度が速いものを選ぶことで、離れた部屋でも快適にWi-Fiを利用することができます。

Wi-Fi6対応のものを選ぶ

Wi-Fi6は2019年ごろから普及している最新の通信規格です。

従来の規格に比べて最大1.4倍の通信効率でデータの送受信が可能になります。

Wi-Fi6対応のルーターを設置することで以下のような効果が見込めます。

• 通信スピードの高速化
• 複数端末の同時利用
• 消費電力の抑制
• セキュリティ面の強化

可動式アンテナタイプのものを選ぶ

可動式アンテナタイプのルーターなら、アンテナの向きを変えることでWi-Fiを届かせたいお部屋の方向に向けて電波の向きを調整することが可能です。

アンテナに対して垂直方向に電波が最も強く飛んでいきます。アンテナの先端方向が強いと思われていた方もいらっしゃるのではないでしょうか。このポイントを押さえておけば、アンテナの調整は大丈夫です。

https://www.iodata.jp/ssp/magazine/196/index.htm

ビームフォーミング機能搭載のものを選ぶ

ビームフォーミングとは、Wi-Fiを受信する機器の位置を追尾して効率よく強い電波を送る機能です。

特定の方向に集中して電波を送ることで、Wi-Fiの電波をより確実に届けることができます。

最近ではパソコンやスマートフォン・タブレットなどほとんどの機器がビームフォーミングに対応しています。

接続台数に合わせて選ぶ

ルーターには同時接続が可能な台数に限りがあり、推奨台数をオーバーすると電波が弱くなる原因となります。

パソコンやスマホ、ゲーム機、IoT家電などWi-Fiに接続する可能性のある台数をあらかじめ把握しておくことで、余裕のあるスペックのルーターを選択することができます。

おすすめのWi-Fiルーター

2階建て住宅におすすめのWi-Fiルーター

3階建て住宅におすすめのWi-Fiルーター

2世帯住宅などの敷地が広い住宅におすすめのWi-Fiルーター

原因③：ルーターの設置場所が適切でない

ルーターを設置する場所が適切でなければ、電波が不安定になりWi-Fiが届かない部屋ができてしまう可能性があります。

次のいずれかの場所にルーターを設置している場合には、ルーターの設置場所を変更することをおすすめします。

• 窓際や部屋の隅
• 家電製品の近く
• 床
• 水場や水回りの近く
• 密閉された場所

対処法：適切な場所にルーターを設置する

適切な場所にルーターを設置することで電波環境の改善が期待できます。

ルーターの性能を最大限に発揮できる環境に設置しましょう。

部屋の中心に設置する

Wi-Fiの電波は、Wi-Fiルーターを中心に球体状に飛びます。

家の隅々までWi-Fiの電波を飛ばしたいなら、Wi-Fiルーターの設置場所は家の中心が最適です。

https://www.buffalo.jp/topics/select/detail/wifi-radiowave.html

ルーターを窓際や部屋の隅に設置すると、設置場所の反対側に位置する部屋には電波が届きにくくなります。

ルーターを中心に球体状に飛ぶWi-Fiの性質を活かせるよう、部屋の中心に設置しましょう。

家電製品から離れた場所に設置する

ルーターを家電製品の近くに設置すると、互いの危機が発する電波で混線してしまい電波干渉が起きる可能性があります。電波干渉が起こると「インターネットの接続スピードが著しく低下する」「通信が不安定になる」などの症状が現れます。

床から1m以上の高さに設置する

Wi-Fiの電波はルーターを中心に球体状に飛んでいるため、ルーターを床に設置すると部屋全体に届きづらくなります。これは、床の鉄筋や断熱材などの遮蔽物に電波が反射・吸収され弱まってしまうためです。

床から1m以上の高さにルーターを設置することで床に電波が反射・吸収されてしまうことをある程度防ぐことができます。

水場や水回りから離れた場所に設置する

Wi-Fiの電波は水を通過しにくい性質を持っています。

水場や水回りから離れた場所にルーターを設置することで部屋全体に電波がいきわたりやすくなります。

またお風呂場や洗面所・トイレは水が近くにあるだけでなく、湿気や臭気が外に逃げないように気密性が高い構造になっているため、その他の部屋に比べて電波が届きにくくなっています。

密閉された場所に設置しない

Wi-Fiの電波を効率よく受信するためには遮蔽物をなるべく取り除くことが重要です。

ホコリ対策や見た目を重視するあまり密閉された場所にルーターを設置しているご家庭も多くみられますが、電波環境の観点からみると好ましい状態ではありません。

ルーターの周りには極力ものを置かず、解放された通気性の良い場所に設置しましょう。

原因④：距離が離れている・壁や床などの遮蔽物が多いことで電波が届いていない

お家の平米数が広い・部屋数が多いなど、距離が離れていたり遮蔽物が多いことで電波が届きにくいことがあります。

また、お風呂場や洗面所・トイレは気密性の高い構造になっているため電波が届きにくい傾向にあります。

対処法：中継機を設置する

中継機はルーターと接続機器の距離が遠い場合や遮蔽物によって電波が届きにくいときに役に立ちます。

親機となるルーターと接続機器の間に設置することでWi-Fiの電波を中継してさらに遠くへ飛ばすことができます。

中継機を適切な場所に設置する

Wi-Fiの電波を中継してさらに遠くまで飛ばしてくれる中継機ですが、適切な場所に設置しなければ効果を発揮することができません。以下のポイントに注意して中継機を設置しましょう。

中継機の選び方

中継機は各メーカーが様々な機能・性能のものを販売しています。

購入前のチェックポイントや購入の決め手になるおすすめ機能を紹介します。

親機となるルーターの機能をチェックする

中継機を購入する前に、親機となるルーターの機能をチェックしておきましょう。

ルーターと中継機には「Wi-Fi6」や「ビームフォーミング」「MU-MIMO」など様々な機能がありますが、たとえ親機となるルーターにこれらの機能が搭載されていたとしても、中継機にこれらの機能が搭載されていなければ意味がありません。

親機となるルーターの機能に合わせた中継機を選ぶことで、機能を最大限に引き出すことができます。

中継機のおすすめ機能

• Wi-Fi6
• MU-MIMO
• ビームフォーミング
• 有線LANポート

「WI-Fi6」「MU-MIMO」「ビームフォーミング」は電波の届きやすさに直結する機能のため、親機となるルーターに搭載されているなら必ず押さえておきたい機能です。

「有線LANポート」に関しては、親機となるルーターから離れた部屋でパソコンやゲーム機などを有線接続したいときに便利な機能です。

おすすめの中継機

原因⑤：お家が鉄骨造・鉄筋コンクリート造である

電波を通しにくい建材の代表格がコンクリートと鉄です。そのどちらも使用している鉄骨・鉄筋コンクリート造のお家はどうしても電波環境が悪くなりがちです。

鉄骨・鉄筋コンクリート造には、3階建て以上の住宅や2世帯住宅など、多層階の構造になっていたり敷地面積が広いお家も多いのではないでしょうか。

そんな鉄骨・鉄筋コンクリート造のお家のWi-Fi-環境を改善する方法を2つご紹介します。

対処法①：メッシュWi-Fiを導入する

メッシュWi-Fiは中継機と同様に親機となるルーターの電波を受信してさらに遠くまで電波を届けます。

しかし、中継機が親機と中継器との間の通信が固定であるのに対して、メッシュWi-Fiは環境の変化に応じて最適な処理が実行できるよう自動で接続先を変更しなおします。

メッシュ（Mesh）Wi-Fiとは、網目（メッシュ）のようにネットワーク機器がつながり合う通信形態です。通信経路のどこかで障害が発生しても、障害地点を迂回し正常に通信できるなど、障害に強く信頼性が高いのが特長です。また、自動で網目のように通信経路を構成するので、ネットワーク構成に悩まずに導入できる特長があります。

https://www.buffalo.jp/topics/select/detail/meshwifi.html

おすすめのメッシュWi-Fi

対処法②：PLCアダプター（コンセントルーター）を導入する

PLCアダプターとは、ルーターを利用した有線・無線ネットワークではなく、どのお家にも必ずある電源コンセントを活用して通信を環境を構築する便利な仕組みです。

電源コンセントを介して電気配線で有線ネットワークを拡張することができるため、遮蔽物による影響を受けずに任意の部屋まで電波を届けることができます。

PLCアダプターの弱点

遮蔽物に影響を受けずに有線ネットワークを構築できるPLCアダプターですが、弱点もあります。

• 電気ノイズに弱い
• 電気配線が長くなるほど速度が低下する
• 親機側のコンセントと子機側のコンセントが電気配線で直接つながっている必要がある
• 有線LAN・無線LANに比べると速度が出にくい

PLCアダプターは電気ノイズに弱く、近くのコンセントで充電器やドライヤー、掃除機などを利用すると速度が低下したり、通信が不安定になることがあります。

また、電気配線が長くなるほど速度が低下するため、距離が遠い部屋との通信には不向きな傾向があります。

設備面での注意点としては、親機側と子機側のコンセントが電気配線で直接つながっている必要があるため、2世帯住宅などで分電盤が2つ以上ある建物では使用できない場合があります。

おすすめのPLCアダプター

まとめ

自分の部屋で快適にWi-Fiを利用するための「適切な設定方法」「適切なルーター選び」「適切なルーターの置き場所」「中継器の選び方」「メッシュWi-Fiの選び方」「PLCアダプターの活用法」を解説しました。

皆さんのお家の「Wi-Fiが届かない！」というお悩みを解決するお力になれれば嬉しいです。